私の履歴書(塾講その8)


フナはどうみても全部死んでしまったなあと思ってました。あと出来ることといえば、子供が言うように、仮死状態であることを期待して電気刺激でも与えてみる?

しかしそのとき、 パシャという水がはねるような音がしたのです。

 

「えっ????」

「もしかしたら蘇生した???」

 

しかし・・・・・・

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音は、

子供がフナを床に投げた音でした。

ああ、たたく方法を選んだんだね君達。

 

それからはみんなで、死んだ(と思われる)フナを床になげたり、尻尾をもって机にぶつけたり・・・・

最初こそ、ゆっくりたたいたり投げたりしていましたが、だんだんみんな疲れてきて、終わりの方はかなり強く机に バシーン、バシーンとかぶつけていました。フナに刺激を与えるというのが目的だったはずですが、

むしろ破壊を楽しんでないかお前ら???

あっちこっちに尻尾がちぎれたり、目が飛び出したフナが散乱しています。

もはや、生きている・・・・なんてシャレにも言えません。

たとえ生きていたとしても、、、、

これで完全に死んでしまったことでしょう。

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そのときにです

そのとき、フナをもってきた子が

急に大声で泣き始めたのです

 

「僕、飼ってたのにいいいいいいいい(泣き)」

おいおい、お前も今までフナを楽しそうに投げていたじゃないかあ。

 

その泣き声を合図に、私たちはふと我に戻り・・・・・

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そして黙ってもくもくと後片付けを始めました・・・・

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こうして私たちの実験は失敗に終わりました(T_T)。

 

けれど、事前に手順が用意され、ただ期待通りの結果が出ることを確かめるだけの実験ではなく、いろいろ考えながら、試行錯誤してやった実験です。

それはそれで有意義な実験だったと私は思いました

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他の子供たちもつられて泣き始めるし、

そう思ったのはどうやら私だけみたいでした。

 

次回は本当にくだらない実験をひとつ紹介します

 

(・・・・続きます)